コミュニティスクールニュース

2006年11月号


 


<会長からのメッセージ>  

 いよいよ学芸会です。学芸会のような行事は日本の学校では、すでに過去の遺物となっているようですが、エドモントン補習校では学校の伝統して根付いています。こういう一昔前の伝統が外国の日本人社会で細々と続いているのは非常に興味深いことだと思います。こういう行事が大好きな人たちも大勢いると思いますが、「なぜ、ここまでやるの?」と疑問に感じている方もいらっしゃると思います。背景画を描いたり、非常に凝った舞台装置を作ったり、ここ一ヶ月の保護者の皆さんの努力も大変なものでした。いろいろと賛否両論はあると思いますが、子供たち、先生方、保護者、学校に関わる全員で何かを作り上げてゆくという機会は、エドモントン補習校の一体感を強めるように思えます。少し大げさに宣伝したこともあり、今年の学芸会にはカルガリーの領事館からも2名の方が来て下さいます。楽しい学芸会になるように頑張りましょう。 

 

後援会会長 大場 真人

 

<校長からのメッセージ>

 12月に入るとすぐに各クラスで個人面談が始まります。これは主に、担任が一人一人の生徒の学習について保護者に説明し、来年の4月には進級できるかどうか、それとも、同じ学年をもう一度繰り返した方がいいのかどうかについて、話し合うためのものです。

 教師会では、生徒の進級を決めるときには、本校の「指導目標」に従っています。これによると、生徒が、「授業で使われる日本語が支障なく聞ける」、「教科書の単元を音読して理解できる」、「単元で出た漢字を読める」、「学年相応の作文が書ける」、「毎週の宿題をしっかりやって、必ず提出する」、「単元テストが60%以上できる」ことなどが、進級の条件となっています。教師会はこれらを総合的に見て、進級の判断をしてきました。

 たいていの場合、ご家庭での十分な指導があれば、以上の条件は問題なく満たされてきたと思います。しかしながら、ご家庭での事情でなかなか目標に到達できず、同じ学年をもう一度繰り返すというケースも多くありました。その場合でも、繰り返しによって翌年には進級できるというのが普通であったようです。

 ところが、まれに学年相応の力が伴わないまま、進級する場合がありました。このようなことは、生徒本人だけでなく、クラス全体に関わる深刻な問題となります。では、どうしてそういう事態が起こるのでしょうか。これは、①生徒が友達と離れたくない、②同じ学年を繰り返すのは恥ずかしいことと思う、③単元テストで60%とれていても、必ずしもそれは実力でない、④保護者が進級の最終決定をするなどの理由があって起こったと考えられます。ここで、一つ一つの理由について少し考えてみたいと思います。

 まず,①について。子供にとってはこれほど大事なことはないでしょう。だからこそ、小学1年生の段階から友達と一緒に進級できるように、生徒と保護者両方の不断の努力が必要だと思います。幼稚科の間は準備期間としても、小学1,2年生までに、ご家庭で学習する習慣づけをきちんと身に付けさせることが大事です。そのためには、たいてい保護者の方には、毎日つきっきりで宿題を指導していただく必要があります。

 ②については、恥ずかしいと思うことは全く必要ありません。ここで日本語を勉強するのは特別なことです。英語の他に日本語も勉強しているのですから、時間がかかって当然ではないでしょうか。この学校で学習する目的は、日本語の力を着実に身に付けていくところにあると思います。無理に上の学年に行くよりは、同じ学年を繰り返して、例えば一年目に40%にしか到達できなくても、2年目に頑張って80%に到達できるようにした方が、次の学年にスムーズに入っていけますし、その後の学習効果も上がります。そのことを子供に理解させてください。レベルに到達しないまま進級することは、結果的に生徒本人が一番困ることになります。理解できない授業をじっと聞かなければならないのは、苦痛以外何ものでもないでしょう。

③については、教師会は、単元テストにもさらなる工夫を加えていきたいと考えています。自分で問題を読んで理解しなければ答えられないような、単元の理解度をはかる「実力テスト」的なものを使ってみることも考慮中です。

④について。進級のためには、先に述べた六つの条件を満たさなくてはなりません。それを一番よく知っているのは担任です。担任の報告を受けて、最終的には教師会全体で、生徒一人一人の進級について話し合っています。そこでの判断を信頼していただきたいと思います。

 12月の個人面談に向けて、保護者の皆様にも無理のない進級を考えていただくようお願いします。不明な点などありましたら、いつでもご連絡ください。

校長 常田いち子

 

 

 

<エドモントン日系人会(EJCA- Edmonton Japanese Community Association)コーナー>

 10月からEJCA新年度の役員になりました。皆様のお役に立てればいいなと思っています。役員に推薦されたときに頼まれた仕事の一つは、学校とEJCAとの橋渡しをすることでした。何をしたらいいのかなって思っているうちに気がついたのは、もしかして学校の皆様はEJCAがどんな会で何をしているのかはっきりとはごぞんじないかもしれないということです。それで学校の役員会に相談して、これからしばらくの間スクールニュースをお借りして、EJCAのことを少しずつ紹介しながら、EJCAの行事へお誘いすることにしました。EJCAというと運動会やヘリテージ祭りを一緒にしたり、クリスマスパーティーやひな祭りに招かれたりしていることはごぞんじでしょう。また会館を借りて教師会や弁論大会などの学校行事もしますね。 

 まず今月は初めてなので、EJCAはどんな組織になっているのか短くお伝えします。EJCAはアルバータ州の非営利団体として州に登録され、その団体法の下で運営されています。会の目標と使命に賛成して役員会の承認を得ると年会費一人15ドルまたは家族30ドルを払うと会員になれます。日本人でもカナダ人でもその他の外国人でも会員になれます。会員から選ばれた役員が会の運営の責任を持っています。まだ会則が日本語訳されていないので直訳してみると次のようなことです。

 

会の目標

 カナダにおける日本の文化や伝統を基礎にして、会員の生活を向上させるように機能的で発展的な会を目指す。

 

会の使命

  1. いろいろな国からもたらされている多様な文化を重視しているエドモントン市において、包括的で活気的な(誰もが参加でき意義ある)日系カナダ社会の進展を促進すること。
  2. エドモントン地域の諸種の文化をもつ人々がお互いに尊重しあいハーモニーを保つように努めることによって、全カナダ日系人協会の趣旨を支持する。

 

 すこしわかりやすくいうと、「カナダは世界各地から来た人々が持ってきたいろいろな文化を維持・継承して、カナダの豊かな文化の発展に寄与することを大切にしています。日本の文化を持つ日系人や日本人、また日本の文化に興味があるカナダ人が一緒に会を作り、日本文化を基礎にお互いの生活が豊かになるように、そしてそれがカナダ一般社会によい影響をもたらすように努めたいと思っています。そしてエドモントンの日系コミュニティがいろいろな活動を通じて日本の文化を大事にし、子供たちも日本が好きになって、地域の一般カナダ社会に日本の文化や日本人を知ってもらうことが、長い目で見たときにカナダや世界の平和の促進に貢献できること」だと思います。もっと短くすると、エドモントンで日本文化を共有する人たちが楽しく豊かに生活できるように協力しましょう、ということでしょうか?

 日本語学校が生徒への日本語や国語教育を通してカナダ社会や国際社会に貢献しようと考えているのと同じだと思ってよいでしょう。

 日系人会のWebsite(英語)はこちらです。http://www.ejca.org/ejca/ (日本語は準備中)

 

12月行事ご案内:家族クリスマスパーティーは12月9日(土)、会員でない方も参加できます。10歳以下のお子様にはサンタクローズからのプレゼントがあり、皆でクリスマスのご馳走をいただきながら親交を暖め楽しいひとときを送りましょう。我が家では1976年ごろから子供たちといっしょにクリスマスパーティーに参加して、大勢の日系の方と知り合いになりました。息子たちも良い思い出だったようで、長男はいまでも子供を連れて参加しています。日本語学校が劇をしたり、歌を歌ったりしたこともあります。クリスマスパーティーへ参加希望の方は参加人数とお子様の名前・年齢・性別を、EJCA事務所466-8166へ12月2日までにお知らせください。年齢・性別に合ったプレゼントを用意します。

 

場所:エドモントン日系文化会館 6750-88 Street

プログラム:

4時 社交と子供のプログラム

5時 サンタクロースからプレゼント

6~7時 クリスマスお祝いの夕食

7~8時 クリスマスの余興

参加費:

大人(11歳以上)会員 12ドル 

5~10歳  5ドル

4歳以下  無料

非会員 17ドル

 

ご質問は、どうぞ大木までお電話をください(夜:459-3862)。              

大木 早苗

 

<父母のコーナー>

 

1. スピードの出しすぎに注意!

 その日、私は「わさび」にお寿司を食べに行く予定で、朝から楽しみにしていました。郵便箱を開けるまでは・・・。郵便箱の中には、エドモントン警察から2通の封書。案の定、スピード違反のチケットです。またフォトレーダーに引っかかってしまいました。写真を取られた日付と時間を見ると、金曜日の夕方です。補習校に通う途中で「やられた」ようです。その日は忘れ物を取りに急いで家に帰ったため二往復しましたが、二回とも写真に取られてしまいました。お寿司を食べに行くためのお金は、エドモントン警察への上納金として消えてしまいました。補習校の周辺は、要注意地帯です。皆さんも注意しましょう。

(匿名希望)  

 

2. エドモントン近郊のお勧めスポット#4

 今月のお勧めスポット、担当は渡辺です。(編集付記:年中に娘さんが、3年生に息子さんがいらっしゃいます。)今の時期、野外のお勧めスポットは、雪の下。それに、冬場の運転が苦手な私には、遠出はできません。そこで、今回も、我が家からの近場のお勧めレストランになってしまいますが....

 

〈お勧め1〉

Golden Rice Bowl  

5365 Gateway Boulevard  

Tel: (780) 435-3388

 

 子連れで気軽に入れるのは、なんといっても中華料理店。ここは、飲茶のお店で、週末のお昼は、あふれんばかりの人です。待っている人がいる時は、すぐに、お店のおねえさんに、名前と人数を言って、席が空くのを待ちます。

 我が家の子供が食べるのは、焼餃子と蒸し海老餃子、鶏手羽のからあげ、そして、マンゴプリン。よって、野菜不足なので、家での食事は野菜を多めにとるようにしています。

 

〈お勧め2〉

Savoy's Health Cafe  

11010 51 Ave.  

Tel: (780) 437-7718

 

 雰囲気は、昔の日本の純喫茶。まったく垢抜けてはいませんが、ここは、ベジタリアンのお店。メインは、インドタミール料理のトーサイ(Dosai)。薄いクレープにポテト、あるいは、野菜のカレーいためが巻かれております。これに、ダールのスープがついて、お値段は5ドル以下。子供には、カレー炒めの替わりにチーズ入りのもあります。

 ここの目玉は、ジュース。効用に応じて、野菜、果物、しょうが等をしぼって、カラフルなジュースを作ってくれます。もちろん、オレンジジュースもオレンジからしぼるので、パックのとは違った味がします。

 子供のための、ハイチェアとかブースターは見たことがないので、置いていないかもしれませんが、子供がいても気兼ねしない雰囲気です。でも、ちゃんと、椅子に座って、おりこうさせて下さい。

 レジの横には、大きな金色に輝くコーヒーメーカーがあります。期待してコーヒーを頼んだのですが、うーーむ、スリランカのコーヒーの味でした。そう、麦茶を濃くしたような味。日本やカナダのコーヒーとは別物です。覚悟をして試してください。

 場所は、Southgate Mall の北側のTim HortonのあるShopping Centreの東側のビルの1階です。

 

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我が家のお勧めスポットをぜひ紹介したい!という方は、ニュースレター編集担当の小林までご連絡ください。また、私のほうから、お勧めスポットコーナーへの執筆をお願いすることがありましたら、ご協力ください。投稿の締切りは毎月第三金曜日です。

 

 

<「おめでとう!」コーナー>
 1年生の山田玲奈(れな)さんのちぎり絵が、京都市小学生絵画展で、特選に入賞しました。今年の夏、京都市の小学校に体験入学していた時のことです。
コアラが木にぶら下がって花火を見ている様子を描いたという玲奈さんのちぎり絵は、9月の末に、京都市総合教育センターに展示されたそうです。
おめでとう!
 
<「おめでとう!」コーナーへの投稿のお願い>
「おめでとう!コーナー」は、補習校生徒ならびに会員の学校外での活躍や業績を紹介し、称えていくコーナーです。コンテストで入賞した、所属しているスポーツチームで著しい活躍を遂げた、などなど、いいニュースを募集しています。自薦・他薦どちらでも結構ですので、小林までお知らせ下さい。
 
<ニュースレターについて>
 ニュースレターへの記事の掲載をご希望の方は、担当の小林までご連絡下さい。投稿の締切りは毎月第三金曜日、発行は第四金曜日です。

書記 小林 麗

 

<12・1月の当番>   

 

1124()

マクレーン、スワロー

121()

開出、ミジャリ

128()

川本、丁(てい)

1215()

阿部、ザサダ

1222()

滝田、ヒューストン

112()

元田、エイプデイル

119()

渡辺、サバルスカ

126()

フェドロー、植林

 

当番の変更がありましたら、お早めにダンウォルドまでお知らせ下さい(437-3457)。

 

 

 

スクールニュース校正 大沢 誠

編集 小林 麗